不成就日(ふじょうじゅび、ふじょうじゅにち)Unfulfilled day
不成就日について
古くから日本の暦には暮らしに役立つ情報が歴注が書かれていました。
歴注には上中下段と3段に情報が分かれています。
上段には日付・曜日・二十四節気(立春など)、七十二候などの科学的・天文学的な事項や年中行事が書かれ、中段には十二直(最近はあまり使用されなくなりました)、下段には選日(一粒万倍日など)・二十八宿・九星・暦注下段などの事項が書かれています。
不成就日は選日のひとつです。
何事も成就しない日と言われる凶日です。結婚・開店・子供の命名・移転・契約・芸事始め・願い事など、事を起こすことが凶とされています。
民間で作成されていた暦にのみ掲載されていた不成就日は、Unfulfilled dayと英訳され、Unfulfilledは果たされ(てい)ない、実現され(てい)ないという単語です。
不成就日の日は節切り(太陰太陽暦)上で決定します。
子月・午月 5日・13日・21日・29日
丑月・未月 6日・14日・22日・30日
寅月・申月 3日・11日・19日・27日
卯月・酉月 2日・10日・18日・26日
辰月・戌月 1日・9日・17日・25日
巳月・亥月 4日・12日・20日・28日
日にちが多いので、他の選日と重なる日が発生し、吉日と重なると凶日(不成就日)が縁起の悪さを万倍に強めてしまうという考えがある一方、凶日の縁起の悪さを吉日が打ち消す、または半減するという考え方もあります。
そもそも、吉日凶日を決定する起源が異なるため、暦上にこのような真逆なことも起こりますしどちらが正しいとはいえないものです。縁起を担ぐという意味では、ご自身が腑に落ちる考え方に沿っていただくのがよろしいかと思います。
不成就日で何をするにも良くない日だから何もできないということではなく、何か「事を起こすのに良くない日」ですので、凶日に引きずられて何もしてはいけないと暗い気持ちで過ごす日ではありません。
こんな日こそいつもの通り、穏やかな日常を過ごせたら良いなと思います。
ご参考になりましたら嬉しいです。